はじめに
この記事では、**yuuandsmileのワークショップで大切にしていることのひとつ、「価値観の多様性を歓迎すること」**についてご紹介します。
みんなちがって、みんないい
童謡詩人・金子みすゞさんの詩「わたしと小鳥と鈴と」に登場する一節、
「みんなちがって、みんないい」。
この言葉には、それぞれの個性や違いを認め合い、尊重し合うことの大切さが込められています。
大正末期から昭和初期にかけて活躍された金子みすゞさんが、すでにこうした価値観の多様性に目を向けていたなんて……、本当にすごいことだと思いませんか?
価値観の多様性に思うこと
私が学生だった頃は、「横並びであること」が重視されていました。
けれど、同時に、テストの点数で優劣をつけられる場面も多くありました。
社会に出てからも、「得意なことよりも、苦手なことを克服すること」のほうが評価されるように感じています。組織の中では、全体的に平均的な能力を目指す文化があるのかもしれません。
でも本当に、「みんなが同じレベルであること」って、そんなに大事なことでしょうか?
私はむしろ、いろんな人がいるからこそ、いろんな視点があり、いろんなアイデアが生まれるのだと思っています。
苦手なことは、得意な人に任せて、チームで補い合えばいい。
そのぶん、自分は自分の「得意」に力を注げる。
確かに、全体の底上げができれば素晴らしいことです。
でも、苦手を克服するには時間がかかるし、何より気力も要ります。
一方、得意なことを伸ばすのは、楽しいし、成長のスピードも早い。もちろん、人それぞれです。
けれど伝えたいのは、みんなが同じでなくてもいい、同じようにしなくてもいいということなんです。
ワークショップでは、誰かと比べる必要はない
yuuandsmileのワークショップでは、自分の中から自然と湧き出てきたものは、すべてOK。
隣の人の表現が素敵だと思ったら、それはそれで素晴らしい気づき。
でも、それと自分を比べて、「自分はダメだ」と思う必要はまったくありません。
たとえば、絵を描くワークショップ。
早く描きあげるのもすごいこと。
ゆっくり時間をかけて描くのも、すごいこと。
色をたくさん混ぜて、15種類もの色を作り出すのもすばらしいし、
少ない色で描きあげるのも、すばらしい。
何が良い・悪いなんて、ここでは関係ありません。どれも「いい」んです。
大切なのは、お互いの「いいね」を見つけ合い、認め合えること。私たちが大事にしているのは、誰かと比較するのではなく、自分の内側から溢れてきたものを、そのまま受け止めていくこと。
そして、他の人の内側から生まれたものも、大切に受け止めることです。
おわりに
yuuandsmileのワークショップは、
**「何かを教える場」ではなく、「自分の中にある種を見つけ、それを育てる場」**です。
だからこそ、誰かを批判するのではなく、互いを認め合うこと。
その価値観を、私たちは大切にしています。
これからも、そんな体験ができるワークショップを、丁寧につくっていきたいと思います。
次はどんな「違い」と出会えるか、どうぞ楽しみにしていてくださいね。